Cinema Life Career

映画紹介を中心に、仕事観やキャリアについてなど、世界観や見えていること、日常の中で感じていることを徒然なるままに綴っていきます。

【ドラマ】伊藤くんAtoE 〜人間の痛々しさ〜

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ドラマを一気見で鑑賞。
設定とストーリーがおもしろく、人間の嫌な部分というか、負の部分が露わになったり、人間の裏を余すことなく見せつけられたような作品。

さらに、ブーメランな感じ、失敗から人は学び変わっていく中、俯瞰的に人を見下し人生を生きていたらいつの間にか置いてけぼりくらう感じなどは、物凄くリアルで痛々しい。

女性たちを振り回す男伊藤
A:都合のいい女島原智美(佐々木希)
伊藤のことを好きすぎて、嫌われたくないと自分の思っていることを隠し続け、本心を話すことができずに次第に忠誠する関係性になってしまう。
これをすれば好かれるはずだ、と相手の気持ちを考えずに自分本位で相手のためになるだろうことを大袈裟にしてしまうがゆえに、相手にとっては重い人から次第に都合のいい人に変わってしまいかねない。
どれだけ好きになってしまっても、冷静に程よい距離感の中で、恋愛はしないといけない。
そうしないと次第にプライドだけで自分の気持ちを無視して突っ走ってしまうことがある。
最終的にプライドだけになってしまったことを自らで悟り、自分を変えるために、伊藤と連絡を断つ。

B:自分の殻に閉じこもる他力本願な女野瀬修子(志田未来)
理想的な自分の姿ではない自分を仮の姿として扱い、自分を変えられないから進まない。
いつか理想的な自分になれると信じて疑わないが、自分から殻を破り変わろうとしないから、どうしても他力本願になり、全てを人のせいにしてしまう。
こちらは逆に伊藤に好かれ、ストーカーにつきまとわれることに。
そもそも恋愛をしたことがない修子は、あからさまに男性に対しての拒否反応を示すが、自分の恋愛に対しても他人任せで、他の人に拒否させようとし、それができなければその人のせい。
いつの間にか自身が理想的な自分になれてないことも他責にし、自分を変えずに甘えていたことに友人と伊藤を通じて、知ることに。
他の人に頼るだけの人生でなく、自らが変わり切り拓いていく人生を歩む決意をして終了。
実際に行動まで変えようとしていたのがよかった。

C:愛したいし愛されたい女相田聡子(池田エライザ)
恋愛経験は豊富なものの、自分が本当に好きなのかも愛されているのかもわからない恋愛が多く、彼氏が取っ替え引っ替えになっていることに悩む。
幼い頃から友人の神保美希と性格は真反対、彼女のことを友人として恋愛においてのアドバイスをしつつも、彼女に対しての羨ましさを抱えている。
そんなときに、気づかないうちに美希と自分を比較する聡子。
美希が3年も前からずっと好きな伊藤とうまくいくようになり、あらゆる恋愛を経験したのに自分が成し遂げられなかったことを成し遂げようとしている美希に嫉妬し、伊藤の素性を暴こうとしてよろしくない関係に。
のちに美希にそのこともバレて、後悔することに。

D:高学歴の一途な鉄壁女神保美希(夏帆)
聡子の幼い頃からの友人、恋愛においては聡子に一目置いてる感じで、好きな伊藤のことをいつも相談している。
喜怒哀楽を全て伝えるほど、聡子を信頼しているように見えた。
それでもやはり聡子の尻軽な部分を羨ましがりつつも、そこを自分とは違うものとして蔑むことで自分を何とか保とうとしていた。
処女は重いと言われ、誰でもいいからとクズケン(中村倫也)の気持ちを全く見ようとせずに、心ない言葉を投げかけてしまい、自分のことをちゃんと見てくれていた人までもを傷つけ、嫌われてしまう。

E:そんなAtoDを俯瞰的に批評し、脚本を作っていた崖っぷちアラサー脚本家の矢崎莉桜(木村文乃)
下に見ていたAtoDは実はわりとブーメランだったというオチ。
それぞれが変わっていくことで、置いてけぼりをくらった感覚を味わうことになった彼女は過去の自分と今の自分を投影し、変われてない自分に気づき、偽りの自分を作っていたことに何とも言えない感情がむき出しになる。

それぞれに共通していたのは
・誰かと比較することで、誰かとは違う自分を正当化し、何とかプライドを保とうとしていること
・自分のために生きるので精一杯であること
・自分本位で考えてしまうこと
・誰かより上に立っている優越感みたいなものを欲していたこと
だった。

人間の痛々しさを余すことなく見せられた感じがするが、決して他人行儀になれない内容ではないだろうか。
誰もがこんな裏を抱えて生きていそうな感じもする。
でもそんな生き方は生きづらいなとも思う。
自分の幸せや理想は誰かと比較することなく、自分のものさしで測ることが一番。
その大小は大きければ大きいほど、自分がそれに近づくために自分を変える必要があるが、小さいからといって悲観することも他人と比較して下を探す必要もない。
それが難しいことも重々承知。だって人間だもの。

わりとコメディ路線ではあるが、描いていることはなかなかに重厚で深い人間の問題点を突いてる感じが何ともな内容。

映画版はより伊藤、矢崎に着眼されているとしたらどんな作品なのかも気になるところ。
もし映画観た方いましたらどんな感じだったか、ぜひ教えてください!