Cinema Life Career

映画紹介を中心に、仕事観やキャリアについてなど、世界観や見えていること、日常の中で感じていることを徒然なるままに綴っていきます。

【映画】サムライマラソン 〜行きはマラソン 帰りは戦〜

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サムライマラソン


行きはマラソン、帰りは戦。


キャスト(特に映画お久しぶりの森山未來小松菜奈)目当てで鑑賞。

全体的な評価はわりと低めなんですね。

演出や派手さ、細かい部分のこだわり等に確かに物足りなさはありつつも、おもしろくないことはなかった。

外国人から見た当時の日本人っぽさが良くも悪くもちゃんと表現されているなと感じる。

題材が題材だけに、それだけでおもしろいだろうことが、功を奏している感はある。


日本初のマラソンは江戸時代に、しかも現在のフルマラソンよりも長い58kmで実施されていたらしい。

もちろんスポーツではなく、弛んだ藩士に対しての鍛錬のための一つの競走として実施されていたのである。

今作はその史実をもとに、イギリスのバーナードローズ監督によって映画化された。


前半はマラソンに至るまでを描いているが、そこでマラソンの参加者それぞれの立場や背景、それをもとに胸中に迫っていき、登場人物の人間描写が描かれつつ、マラソンに対しての想いや裏での駆け引きがなされる。


ラソンで優勝した者は願いが叶えられる条件。

今まで戦で生きてきた侍にとってマラソンというのはもちろん初めての経験。

普段ではスポットライトにも当たらないように足の速い足軽などにもスポットライトが当たり、そのような人たちにはもちろんのごとく裏での嫌な駆け引きがなされていくのである。


努力で這い上がろうとする者、ズルをして優勝しようとする者、そもそもマラソンを眼中に入れていない者、ただただ外に出たい者、弱った藩士を襲おうと画策する者など、本当に様々な人間らしい思惑が広がっていた。


中盤でやっとマラソンがスタート。

そもそも靴で走ってもなければ、道もかなり険しかったりでむしろ完走することすらきついんじゃないかというほどのレース会場であった。

これを本当に完走していたならそれだけでもう普通に凄い。笑


まあでももちろんのことながらルールに沿って走る人だけでなく、ここから様々な思惑が色んな方向に広がっていき、展開が徐々におもしろくなっていく。

行きはルール破りなどの紆余曲折はありつつも、確かにマラソンだった。

ただ、帰りはその状況が徐々に雲行き怪しくなっていく。


外部からの刺客が現れて、それを悟っていた唐沢甚内(佐藤健)が戻ると見せかけて状況を探索し始める。

そこに何も知らないマラソン参加者が、マラソンをしつつも、終いには結集していき、城に戻っていき、藩主を助けに行くという流れになる。


その中で極めて当時の日本らしさを感じたのは、上下関係、姑息な手段、裏切り、何が何でもトップを守るという忠誠心とそこに対しての行動力、侍の潔さ(悪くいうと柔軟性のなさ)であった。

いかにもたくさん詰め込んでくるなという感じ。


特に今作での見ものとなっているのは、やはり藩主が狙われているとそれぞれが知ったときにとるそれぞれの行動である。

各々の目的は完全に二の次になり、全員が藩主を助けるために奮闘する。

そのときにレースだけに集中していたら、戦わずにそのままトップでゴールできたはずなのに、誰もがそれをせずに藩主と藩を守るための行動をしていくのがいかにも外国から見た日本の当時の侍像なのだなということがよくわかる。


それだけ自分だけじゃなく、誰かのために戦うことができる像として侍があるからこそ、海外からこんなにも賞賛されるものとして今も名を馳せているんだろう。


藩のそれぞれが結集して、藩主、はたまた藩を守り、それが家族や仲間、大切なひとを守ることに繋がっていき、そこに対して賛辞を送るラストの藩主の言葉にはなかなか胸が熱くなって感動した。


柔軟性のない藩主に、ちょっとした柔軟性ができて、雪姫(小松菜奈)が関所を通して出ていき、ある場所で絵を描いていたのラストも粋でよかった。


最初のシーンが伏線となっていて、それが回収されていくのもスッキリで気持ちのよい終わり方。


まさか幕府終焉に近づいていき、日米和親条約が交わされようとしている裏で、あんなことが起こっているなんて思ってもいなかった。


歴史は色んな側面を知ると本当におもしろい!

今回もまた新たな史実を知れてよかったです。


P.S.

久しぶりの森山未來の役は二面性があっておもしろかった。

笑わせることもできるし、勇ましくもかっこよくもなれる多面的に演じられる森山未來だからこそでよかった。

小松菜奈はどんな格好をしていても美しい。

そして侍のときの小松菜奈はそれに加えてかっこよさも兼ね備えていた。

まさに外国から見たときの歴史上のヒロインの偶像はやはり彼女なんだろうなーと思う。

マーティンスコセッシ監督の「沈黙-サイレンス-」でも出演していたことも思い出しながらそう思った。

日本らしい奥ゆかしさのある古風な美しさ!

ちょい役も豪華でそれだけでも楽しめる作品でしたね。


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